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明日はどっちだ?
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UNCHAIN DAYS モスクワ〜ウクライナ キエフ


身体も心も疲弊していた中、きっと先に行けばまた何か見つかるだろうとオートバイに跨った。

ロシア〜のルートはたくさん候補があったのだが、今日本人としてみておかねばならぬ国、ウクライナへ向かう候補以外は見つからない。

チェルノブイリへ。

幹線道路はやはりモスクワ。なかなか進まない。もう勘弁してくれと気持ちばかりが焦る。

いかん、気を強くもてよとオートバイは降りず、先へ進む。
ようやっと道路が流れてきた、が、あたりは薄暗く。あぁ、国境ゲートには間に合わないだろう、またも街道沿いのモーテルにて眠る。

翌朝、雨足がとても強かったから少し様子を見ながら遅めに出発。

雨は小雨に変わり、ロシア国旗の色をしたゲートとウクライナナンバーの車が増えてきた。

※ゲート付近は撮影禁止

ゲートに着くやいなや、何やら不愉快そうな係員が居る。

係「なんだ貴様、どっから来た?」
僕「イポーニ。これが証書とパスポートだ。」
係「あぁん、、、?どうやって走って来た?他に書類を出せよ」
僕「他って?税関の書類は揃ってるだろ?ロシアはカルネ加盟国でも無いじゃ無いか。」
係「カルネも出せ」

しぶしぶ出す。

係「お前、カルネも無しにどうやって通関した?みろよ、他のドライバーはみんな持ってるじゃないか。ちょっと来い。別室で取り調べだ」

うわ、なんかめんどくせえ!おれなんもしてねえし!

別室。偉い人が一人。
係「みてくださいよ、こいつ、こんな書類でやってきたんですよ?」
偉「んん?あ、ちょっとまて、電話や。」

しばらく電話。…長い。そんでめちゃめちゃ怒って怒鳴って、最後は受話器を投げつけおった!ひいい…

偉「(イライラしながら)で、なんだ!?」
係「いや、こいつ…」
偉「馬鹿野郎!ちゃんと書類は揃ってるだろ!そんな事もわからないのか?俺は忙しいんだ!さっさと出てけこのクズ野郎が!(臆測」

ちーん…

係員と目を合わせてやれやれみたいな感じ。

係「ほんじゃ、税関の書類をもっかい書いて。書いたらこっち回して。んでパスポートコントロールいってけろ」

ここまで所要時間45分。うち、税関の将軍様の電話30分。

書類を書いたら係員が「ハルキマラカミ知ってる?俺ファンなんだ。ついでに日本語でハルキマラカミって書いてよ」

…(笑)

あばよロシア!さよおならプーチン!

国境越えてウクライナ側。

係「証書とパスポート。あと日本の保険証。あ、うんいいよ。バイバイ。」

わずか三分。こんにちウクライナ!

最後のゲートでまたパスポートを見せた時「コンニチハ」と言われる。

なんか良い事あんじゃね!イャッフゥゥー!

ウクライナに入ると舗装が格段に良くなり、大変気持ち良く走れた。

キエフまであと250km…あ!両替してない!ガソリンは予備タンク合わせて10リットル…ギリギリだな…

途中、欧州ブランドのスタンド発見。旅始まって以来のカードを使用。多分、スキミングは大丈夫だらう。



車入国の証



良い旅を暗示してる夕焼け

暗くなってもキエフまでは一本道だから迷わず行けた。

ロシア語表記のキエフからウクライナ語表記のキエフに変わってる!

イースタンユースの「街はふるさと」が頭ん中でリフレインした。

キエフに到着。予約していたホステルにはすぐ入れた。

んだが、ホステルの入り口がややこしくて彷徨ってると、一人の男がこっちだよー、なんて助けてくれた。

男「どっから来たんだい?」
僕「日本。ロシアをバイクで渡って来たよ。」
男「アメイジング!ユーブレイブマン!おれはそこで働いてる!困った事があったらなんでも言ってくれ!」

やっぱ、この国好きだ!

ホステルに着くや否や、管理人のマリーナがお出迎え。

マリーナ「遅かったじゃない!心配したのよ?」
僕「すんません、出国に手間取ったんす」
マ「な、あんたバイク!?あー汚い!洗濯するもの全部出して頂戴!あとさっさとシャワー浴びて!」

ひいい…

綺麗になった所で「コーヒー?チャイ?」とマリーナ。

砂糖の入ってない紅茶を飲みながら早速あの話題だ。

マ「あんたんとこ、福島、どうなんよ?」
僕「ああ、良くない。むしろ最悪だ。あなたの方こそ、チェルノブイリは?」

この辺はたまたま近くにいたモスクワから来ていたクリスティーナが通訳に

マ「私はノボシビルスクに住んでいたロシア人なのよ。あれだけ遠くても最低よ!政府は何も言わないし、ただ家から出るな、ってだけ!やんなっちゃう!今でもたまに皮膚が赤くなるのよ!」
僕「日本の政府も、メルトダウンを認めなかったんですよ、最初は」
マ「上の連中はどいつもこいつも最低よ!あーだこーだなんたらかんたら」

※この辺はクリスティーナでも訳せなかった

チェルノブイリから約100km、ウクライナの首都はキエフ。

どうでもいいがマリーナは大阪のおばちゃん的で外見は野村幸代なのだ…

クリスティーナも原発あれこれ聞いてきた。やはり心配だそうだ。

その後夜遊び帰りのポーランド人、ラーデクがやってきた。

軽く挨拶をして、僕はとても疲れていたのもあって、先に眠る事に。

翌朝、僕は日本大使館へ。チェルノブイリ近辺の話を聞きに出向いた。

この辺の話はチェルノブイリ編で書く事にしよう。

その後、チェルノブイリミュージアムへ行く。途中、いわゆる金拾い詐欺の奴が声をかけてきた。

男「おれ、ベラルーシ人。金拾った。山分けしない?」
僕「あー君たちの手口は知ってるよ。仲間はどこ?それとも警察もグルかいな?」
男「…hfぎじgっfjふぇrひjふぃおkvっfほんっっgじ!!!!(ロシア語かなんかで激怒」

うわー、余計な事言ってしもた。走って逃げる。

ロシアに一ヶ月いたのに、こんな事は無かった。ちょっと残念だな。皆さんは、余計な事言わずに無視しましょうね。

チェルノブイリミュージアム。







資料にと何枚かデジカメとiPhoneで撮っていたら20グリブナ請求された。しこたま観たし気持ちも萎えたから後にした。

ホステルに戻るとフランスから来たグレゴリーが居た。今朝電車でやって来たとのこと。クリスティーナはフィルムカメラで撮影したネガをみてくれと。



左からグレゴリー、マリーナ、クリスティーナ

クリスティーナが「バーグに行かない?」と。

バーグ?なんやそれ
ク「ドリンク、ドリンキン!」
あぁ、バーか。バーグが正しいのか?
グレゴリーも行こうぜと誘う。

入れ違いにラーデク。今日は用事があるんだと。まぁ遊びだろう。



ウクライナのバー。

値段に驚いた。ビール一杯110円。ウクライナ万歳!

久々に酒を呑んだので、すぐに酔っ払う。周りの人たちとも、沢山話した。

もちろん僕はウクライナ、ロシア語はおろか、英語も適当なんだがな。



バーにて。

翌朝、チェルノブイリへ。この辺の話はチェルノブイリ編で。

この日はウクライナのTVが平和の使者として取材したいと言っていたんだが、待てど暮らせど来ないから、先に出発した。

夜はクリスティーナがサンクトペテルブルクへ、グレゴリーがモスクワに、同じ列車で行ってしまうから近くの駅まで見送りに。気の合う良い奴らだったから寂しいのう。



グレゴリーのカメラのフラッシュで真っ白だがはしゃぐクリスティーナ。この後立ちゴケ。本人は「思い出よ」と言っていたが、痛そうだった(笑)



電車旅行もいいなぁ。

ホステルに戻ると珍しくラーデクが。

ラ「ようよう、お前さん、サルサを知ってるかい?」
僕「ん?ダンスか?出来ないよ(笑)」
ラ「いいから行こうぜ!面白いしすぐ覚えるよ!」



いわゆるダンパ。僕は無理でした。難しい、、、



かっこつけるラーデク。彼も話すとかなり面白い奴だった。ロシア語も英語も堪能。インテリ設計者。

僕は朝から動きたかったので、先に帰る。彼はまた別なクラブに行くんだとか。

翌朝、例の如く撮影に。帰りは遅くなった。

帰るとラーデクが居た。遊びすぎて頭が痛いだとか。バファリンやると元気になってた。

別な部屋にいるオーストラリア人家族のおばちゃまが話好き過ぎて面倒くさいんだとか。彼の知る数少ない日本語で「TSUKARETA(疲れた」だって(笑)



元気になって子供たちとはしゃぐラーデク。

ラ「旅で困った事はなかったか?」
僕「当然、おれは英語もこんなだしロシア語なんかわからねえから、ロシア人おばちゃんに怒鳴られまくりだったよ。カフェでコーヒーか紅茶かなんて聞かれる時「チャーイ!?コーフェ!?」と怒鳴られたり、ガソリンスタンドでは「スコーリカ!!!(どれくらい!?)と怒鳴られたり、ガスチーニツアでは「ニエート!!」と怒鳴られまくり。ババア恐怖症だよ」

ラーデクは腹よじって笑って頭ぶつけてた。

ラ「俺もロシア語出来ない時、列車のチケット買う時に「ニエート!!」ってよく怒鳴られたぜ!」

その時、例のオーストラリアおばちゃまが孫にマジギレをしていた。

ラーデクは僕のiPhoneでバッドワードを書きだしてそれを見て2人で大爆笑していた。涙が出るほど笑ったのは何年ぶりだろうか。

もう一人、ニトロペテロブルグから来ていたアンドレイがその騒ぎを聞きつけ、リビングにやって来た。さっきの僕の話をラーデクがロシア語で話すとアンドレイも大爆笑。釣られて僕らも大爆笑した。

そっからは辞書で互いの国の馬鹿な言葉を検索して「異文バ化交流」をして楽しんだ

ラーデクは日本語のそんな言葉が気に入ったらしく、一生懸命ノートに書いていた。

こんな騒ぎは深夜まで続く。

翌朝、ラーデクはポーランドへ。クラクウに居るというから再会を約束した。気の合う良い奴だった。

僕は、荷作りを夜に出発して朝にはワルシャワに着くつもりだった。

そこに、マリーナの娘エリーナが。

エ「YouTubeで馬鹿画像みない?」

どうやら、ラーデクが僕のアホ加減を説明していたようだ。もう一日撮影に行くつもりだったが天気が悪く悩んでいた所だった。



エリーナ。ノーメイクだから撮るなと言っていたが撮っちゃった。

ウクライナのタレント発掘番組を見せてもらう。言葉は分からないが充分面白かった。お礼にレミ•ガイヤールとジャッカスを教えた。とても喜んでいた。

彼女の娘のマリンカ、彼女の一家の写真を沢山見せてもらう。人の家族写真て、なんでこんなに面白いんだろうか(笑)

その後、ロシア語講座。というか彼女はロシア語とウクライナ語しか分からないんだが、すこしの英語を話してくれるので簡単な会話が出来るぐらいには上達したと思う。

エ「ベラルーシに行くの?危ないよ…」
僕「やはり撮らなきゃならんしね。旅が終わってから行くつもり」
エ「その時はキエフに帰っておいで。そんで私達が隈なく案内するから。あんた、チェルノブイリしか行って無いでしょ?」

見抜かれてた。もちろん、キエフには寄るよ。ハラショー、スパシーバ。

なんだかんだでこの日は出発出来ず、もう一泊した。ずーっと動いていたから、疲れていたのは事実。

翌朝



アンドレイ「おれものりたい!」だ、そうなので、撮影。彼も、面白い男だった。

僕はワルシャワへ出発した。
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廻り続ける勇者へ
ゆるゆるとこのページに辿り尽き、拙者は驚きを隠せません!! 刃の上の楽しさが伝わってまいります。どうかご無事でイベリアまで。 追伸 僕もT140V持ってるよ~ 
2011.10.16  21:26  Posted by umemoto ex.new shit | Edit
梅さん!?
ご、ご無沙汰しております!
今何処にいるんですか!しかもトラ乗ってるんですか!?

帰国したら走りやしょう。もうちょっとオートバイでウロウロやってます。
2011.10.16  21:54  Posted by 15 | Edit
えらいところで、また
トラトラトラ!!子牛を乗せて・・・。
YOUの偉大な挑戦に俺は奮えが止まらないぜ…

T140とROYALENFIELDに乗ってます。普通にお母さんと大阪で暮らしてますが(畜)。  ゆっくり旅して下さい。 帰國したらウソのYASUKUNNIで逢いましょう。 アディオス。
2011.10.17  21:57  Posted by umemoto ex.new shit | Edit
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ワールドルンペン
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music & motorcycle
自己紹介:
このたびの災害により、被災または避難された皆様におかれましては、心からお見舞い申し上げます。

1986年生まれ
三年半勤めた建築写真事務所を退社後、
2011年8月27日よりオートバイで大陸に乗り込む。
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