明日はどっちだ?
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UNCHAIN DAYS イルクーツク〜クラスノヤルスク
2011.09.20 Tuesday
御観覧の皆様、今日は。
現在は西シベリアに居てとても暖かかいのですが、一番寒かったこの三日間。
イルクーツクのホテルで、小汚いライダーの僕。しきりにいかつい男が「バイケル、バイケル、ホンダホンダ」と言って近づく。
バイケルはロシアでバイクの事。お前はどっから来たんだ?と聞かれる。
僕「イポーンだ」
男「イポーン…遠くからきたんだなぁ〜」
なんか彼はしみじみし出したので僕はチェックインを済まして、去る。
なんだか疲れたしホテルは予想より高かったので、ビールぐらい飲んでもバチあたらんだろと下のレストランスペースへ。
ほんとはその辺のマーケットに行きたかったが夜は大変危ないから出歩かず。ホテルだと大体200ルーブルぐらいだから一杯だけ。
そしたらそのいかつい男一派が。
男「呑やらないか」
あわわ…
彼らはモスクワからきたんだと。
いかつい男、トムは英語が話せないので、隣の女性に通訳を頼む。
そしたら、ビールとオームリという魚を頼んでくれた。
「オームリの寿司だってあるんだぜ。俺たちは寿司とサケが大好きなんだ。」と何故か誇らしげ。
すっかりご馳走になってしまい、感謝の気持ちを述べ、お別れをする。
翌朝、イルクーツクからクラスノヤルスク。北西へ向かう。
ここから幹線道路M53。しばらくは綺麗な道が続くんだが…
雨。
この日は旅にでて約10日。初めて雨に降られた。
気温がみるみる下がる。
これ、雪にならなきゃいいなぁ、、なんて思いながらカッパ着て走る。
小さいけど栄えてそうな街に。今日はもういいや。少しは進んだし、宿に入ろう。
早速宿を見つけて、英語混じりのロシア語で泊まれるかをオバチャンに尋ねる。
「ニエット」
?
何故かと訪ねても
「ニエット、ニエット。さっさと去ねや。(憶測」
なんと!ヤマダさんも言ってたけど断る宿ってあるんだ…
さっさと去って他を当たろう。…
無い。
宿なんぞありません。
うおー、そんな…
とにかく寒いし雨だし…どうすっかなぁ…
カフェに入る。暖かいコーヒーとボルシチで暖をとる。
作戦会議。とは言っても方法はただひとつ。
キャンプ!
あー、できればキャンプはしたくない。
•キャンプのメリット
宿代がかからない
荷物を部屋に運ばなくていい
•キャンプのデメリット
人に見つかると危ない
動物が怖い(熊や虎)
寒い
奥地に入り過ぎてスタックしても誰も助けてくれない
デメリットがありすぎる。あくまでも、緊急手段として考えていたロシアキャンプ。
人は多分、命こそ奪わないが金目の物は奪うだろう。
動物は金目の物は奪わないが命は奪うだろう。
まだ人の方がマシだ、とバイクに跨りエンジンに火を入れる。
案の定泥にハマりスタック、立ちゴケ。何もかも泥まみれ。雨だし…
あー、夏の川越VMXの耐久レースと一緒じゃん。しかしあの時は90ccのモトクロス、今回は過積載250ccのエンデューロマシン。
荷物をほどく、どっちにしろ泥まみれだ!もう知らん!
アルミのパニアを外す。が、パニアを固定してる部分が転倒した際変形。なかなか外れないけどなんとか外れた。
バイクを起こす… 泥まみれで体も滑る。助けてドラえもん〜(泣)な状況。
こんな時に限ってガス満タンで重いんだよな…
なんとかバイクを起こす。良い子だ。こんな時、デカいベンベやアフリカツインじゃなくて本当に良かったなぁ〜と安堵する。
日夜ビッグオフに乗っておられる皆様、こんな時は一体どうしているのでしょうか?
って、日本でも林道ツーリングなんかは何人かで行くもんなんだっけ、と。
ベンベはRシリーズならエンジン張り出してるから起こしやすそうだと勝手に思ってみたり。
バイクを起こしパッキング。グチャドロ、土砂降り。怖い物はないです。
廃農道を進み、針葉樹林へ。暗くなってきて慌ててテントを張る。
寒いし泥だしやってらんねー!なんて思いながらガソリンストーブのプレヒートで暖まりながら、コーヒーを入れた。
就寝。コーヒー飲んで安心したのか、疲れが。熊でも人でもなんでも来い。刃物は一応枕元へ。
翌朝、生還。なんとか生きてた!が、寒い。天気、小雨。
コーヒーを飲み、泥まみれになったオーバーウェア着て出発。
また土砂降りになれば泥も落ちるかな?と都合よく考えてたら、雨は止んで曇り空。寒さだけが残る。
昼は12時を回る。気温4度。もう日本の冬なんていくらでもバイクに乗れそうな気がしてきた。
フラットダートが続く。長い。30kmはあったのではなかろうか。自分を抜いていった車達で詰まる。これじゃあしばらくはペースがあがらない。
しかし、ハバロフスク〜チタ区間でみたような真っ直ぐ走れない砂利ダートではなく、硬く引き締まった土ダート。荷物をドカドカ言わし、突き進む。
所々尖った石もあるから注意深く進む。こんなとこでパンクして直す事を考えたら憂鬱なんで、しばし安全運転。
やはり普段よりペースは上がらず立て続けにキャンプ。
キャンプしながら思うのは、下らない欲望。安全な日本のキャンプ場でキャンプして、みんなで美味しい物つくって、焚き火囲んで酒飲んで馬鹿話でもしたいなぁ、とか。
さいとうたかを著 「サバイバル」のサトル君も豊かだった頃の事考えてたもんね。
被災された方もそんな感じだったのかな、とか。
自分は好きで選んでこんな事やってるなんて、一体なんなんだろうか。
夜中に目が覚める。耳元でガサガサと音。人か?動物か?こんな真っ暗闇に人はあり得ないだろう、動物だ。
恐らく蛇。どちらにせよ関わりたくはない。
あぁ、リスかもしれないよ!リスであってくれ!
極寒野営風景。撤収途中。
翌日、目覚める。とにかく寒い… なんかないかとかじかんだ手でパニアを、あさる
あっ、味噌汁!
さらに
アルファ米でお茶漬け!
う、うまい。シベリアの森の中一人でうまいと叫ぶ。(これ、永谷園のCMに使えないか?)
サバイバルキャンプなんで、美味い物を作ろうとは思ってないが、それのが気分は盛り上がりそう。
温まったので撤収。出発。この日は晴れた。
ばれなきゃいいな、、、の図。
少しずつ、晴れてきた。
食べ物にも、自然にも、天気にも感謝。今までの当たり前など、当たり前ではない。
食いたい物も寝る時間も、最小限に。生き抜く為に。今日も一人闘おう。これは旅行ではなく、修行なのだ。
もう少し早く出れれば、フィンランドの1000湖でいいキャンプ出来たんだろうけどな。
1200kmを三日間でクラスノヤルスク着。次回へ続く、
現在は西シベリアに居てとても暖かかいのですが、一番寒かったこの三日間。
イルクーツクのホテルで、小汚いライダーの僕。しきりにいかつい男が「バイケル、バイケル、ホンダホンダ」と言って近づく。
バイケルはロシアでバイクの事。お前はどっから来たんだ?と聞かれる。
僕「イポーンだ」
男「イポーン…遠くからきたんだなぁ〜」
なんか彼はしみじみし出したので僕はチェックインを済まして、去る。
なんだか疲れたしホテルは予想より高かったので、ビールぐらい飲んでもバチあたらんだろと下のレストランスペースへ。
ほんとはその辺のマーケットに行きたかったが夜は大変危ないから出歩かず。ホテルだと大体200ルーブルぐらいだから一杯だけ。
そしたらそのいかつい男一派が。
男「呑やらないか」
あわわ…
彼らはモスクワからきたんだと。
いかつい男、トムは英語が話せないので、隣の女性に通訳を頼む。
そしたら、ビールとオームリという魚を頼んでくれた。
「オームリの寿司だってあるんだぜ。俺たちは寿司とサケが大好きなんだ。」と何故か誇らしげ。
すっかりご馳走になってしまい、感謝の気持ちを述べ、お別れをする。
翌朝、イルクーツクからクラスノヤルスク。北西へ向かう。
ここから幹線道路M53。しばらくは綺麗な道が続くんだが…
雨。
この日は旅にでて約10日。初めて雨に降られた。
気温がみるみる下がる。
これ、雪にならなきゃいいなぁ、、なんて思いながらカッパ着て走る。
小さいけど栄えてそうな街に。今日はもういいや。少しは進んだし、宿に入ろう。
早速宿を見つけて、英語混じりのロシア語で泊まれるかをオバチャンに尋ねる。
「ニエット」
?
何故かと訪ねても
「ニエット、ニエット。さっさと去ねや。(憶測」
なんと!ヤマダさんも言ってたけど断る宿ってあるんだ…
さっさと去って他を当たろう。…
無い。
宿なんぞありません。
うおー、そんな…
とにかく寒いし雨だし…どうすっかなぁ…
カフェに入る。暖かいコーヒーとボルシチで暖をとる。
作戦会議。とは言っても方法はただひとつ。
キャンプ!
あー、できればキャンプはしたくない。
•キャンプのメリット
宿代がかからない
荷物を部屋に運ばなくていい
•キャンプのデメリット
人に見つかると危ない
動物が怖い(熊や虎)
寒い
奥地に入り過ぎてスタックしても誰も助けてくれない
デメリットがありすぎる。あくまでも、緊急手段として考えていたロシアキャンプ。
人は多分、命こそ奪わないが金目の物は奪うだろう。
動物は金目の物は奪わないが命は奪うだろう。
まだ人の方がマシだ、とバイクに跨りエンジンに火を入れる。
案の定泥にハマりスタック、立ちゴケ。何もかも泥まみれ。雨だし…
あー、夏の川越VMXの耐久レースと一緒じゃん。しかしあの時は90ccのモトクロス、今回は過積載250ccのエンデューロマシン。
荷物をほどく、どっちにしろ泥まみれだ!もう知らん!
アルミのパニアを外す。が、パニアを固定してる部分が転倒した際変形。なかなか外れないけどなんとか外れた。
バイクを起こす… 泥まみれで体も滑る。助けてドラえもん〜(泣)な状況。
こんな時に限ってガス満タンで重いんだよな…
なんとかバイクを起こす。良い子だ。こんな時、デカいベンベやアフリカツインじゃなくて本当に良かったなぁ〜と安堵する。
日夜ビッグオフに乗っておられる皆様、こんな時は一体どうしているのでしょうか?
って、日本でも林道ツーリングなんかは何人かで行くもんなんだっけ、と。
ベンベはRシリーズならエンジン張り出してるから起こしやすそうだと勝手に思ってみたり。
バイクを起こしパッキング。グチャドロ、土砂降り。怖い物はないです。
廃農道を進み、針葉樹林へ。暗くなってきて慌ててテントを張る。
寒いし泥だしやってらんねー!なんて思いながらガソリンストーブのプレヒートで暖まりながら、コーヒーを入れた。
就寝。コーヒー飲んで安心したのか、疲れが。熊でも人でもなんでも来い。刃物は一応枕元へ。
翌朝、生還。なんとか生きてた!が、寒い。天気、小雨。
コーヒーを飲み、泥まみれになったオーバーウェア着て出発。
また土砂降りになれば泥も落ちるかな?と都合よく考えてたら、雨は止んで曇り空。寒さだけが残る。
昼は12時を回る。気温4度。もう日本の冬なんていくらでもバイクに乗れそうな気がしてきた。
フラットダートが続く。長い。30kmはあったのではなかろうか。自分を抜いていった車達で詰まる。これじゃあしばらくはペースがあがらない。
しかし、ハバロフスク〜チタ区間でみたような真っ直ぐ走れない砂利ダートではなく、硬く引き締まった土ダート。荷物をドカドカ言わし、突き進む。
所々尖った石もあるから注意深く進む。こんなとこでパンクして直す事を考えたら憂鬱なんで、しばし安全運転。
やはり普段よりペースは上がらず立て続けにキャンプ。
キャンプしながら思うのは、下らない欲望。安全な日本のキャンプ場でキャンプして、みんなで美味しい物つくって、焚き火囲んで酒飲んで馬鹿話でもしたいなぁ、とか。
さいとうたかを著 「サバイバル」のサトル君も豊かだった頃の事考えてたもんね。
被災された方もそんな感じだったのかな、とか。
自分は好きで選んでこんな事やってるなんて、一体なんなんだろうか。
夜中に目が覚める。耳元でガサガサと音。人か?動物か?こんな真っ暗闇に人はあり得ないだろう、動物だ。
恐らく蛇。どちらにせよ関わりたくはない。
あぁ、リスかもしれないよ!リスであってくれ!
極寒野営風景。撤収途中。
翌日、目覚める。とにかく寒い… なんかないかとかじかんだ手でパニアを、あさる
あっ、味噌汁!
さらに
アルファ米でお茶漬け!
う、うまい。シベリアの森の中一人でうまいと叫ぶ。(これ、永谷園のCMに使えないか?)
サバイバルキャンプなんで、美味い物を作ろうとは思ってないが、それのが気分は盛り上がりそう。
温まったので撤収。出発。この日は晴れた。
ばれなきゃいいな、、、の図。
少しずつ、晴れてきた。
食べ物にも、自然にも、天気にも感謝。今までの当たり前など、当たり前ではない。
食いたい物も寝る時間も、最小限に。生き抜く為に。今日も一人闘おう。これは旅行ではなく、修行なのだ。
もう少し早く出れれば、フィンランドの1000湖でいいキャンプ出来たんだろうけどな。
1200kmを三日間でクラスノヤルスク着。次回へ続く、
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COMMENT
- まさか
-
サバイバルのサトルくんのシチュエーションを思い出すとは…。まさに極寒サバイバルキャンプだね。コケても体は無事でなにより。そろそろ日本食が恋しくなってきたか? モスクワあたりなら日本料理屋やチャイナタウンもあるかな? 体にきをつけて、旅をたのしんでね!レポ楽しみにしてるよ!
- 無題
-
う~ん!ザ・サバイバルしてるなー
全てに不自由で当たり前に感謝出来るのは素晴らしいコトですな
天候、自然、異国、モーターサイクル等すべてが困難な事でしょう
本日は東京も寒いですが、気温4度とか別格ですね。さらなる無事を祈ります
- 更新待っていた
-
更新、ホットした。
ニエット!
人心厳しく冷たい寒風が吹くときもある。
放浪の独り旅の悲哀…シューベルトの「冬の旅」が聞こえて来るような…そうでもないか。
さて、さらに厳しいのは
自然は人の都合など一切考えない。
だから、自然の振る舞えを予測して謙虚に行動するしかない。
15ちゃん確り冷静に判断して移動してね。
次の難関はウラル越えだね。
ブログの文はウエットに富み面白いね。
日本は今、大型台風15号に襲われています、やがて東海関東あたりに上陸する様子です。100万人にも及ぶ避難指示がでています。
新潟はあまり荒れそうにありません、爺婆は暑つかった残暑が終わりほっとしてるところです。
では、安全な旅を祈る。
更新待っています。
niigata jii baba
- 無題
-
もとくに君
愚痴るなら命懸けで愚痴ってくれたまへ。
チェーミさん
コメントありがとうございます!まさに今モスクワなんですが怪しい日本料理屋は沢山ありますね〜。あー、中華、王将のぎょうざなんて世界中どこでも買えればいいのにって思います。
akaneさん
初めまして(?)コメントありがとうございます。
いやー、別にフラフラ楽しんでるだけなんでそんな風に考えなくても…(笑)
読んで下さって感謝(驚)
あきらさん
毎度です!もう日本は旧車にやさしい気温でしょうか?
困難も当たり前になれば「そんなもんか」になります。今、山手線の満員電車のが僕には困難です(笑)
新潟じじばば様
いつもコメントありがとうございます!
(書いていた時)台風、大変らしかったですね。
ウラル越えはまた今度書きますが、めちゃめちゃ大変でした。またもや天気の…
次の更新は多分ウクライナでしょう。それでは。
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性別:
男性
職業:
ワールドルンペン
趣味:
music & motorcycle
自己紹介:
このたびの災害により、被災または避難された皆様におかれましては、心からお見舞い申し上げます。
1986年生まれ
三年半勤めた建築写真事務所を退社後、
2011年8月27日よりオートバイで大陸に乗り込む。
1986年生まれ
三年半勤めた建築写真事務所を退社後、
2011年8月27日よりオートバイで大陸に乗り込む。
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